緑川遍路

   2・3日、細かいスケジュールはあまり決めずに

  のんびり熊本の緑川に来られてみませんか。

 

巨大なテーマパークや都市部の駅ビルやアウトレットはありませんし

インスタやミシュランに頻繁に登場するお店も少ないですし

インバウンドのお客様もとても多いとまでは言えませんし

交通の便もとても良いとまでは言えませんが、

 

本来の姿に近い四季折々の山や川の自然

 山の幸と川の幸、滋味あふれる旬の味わい

どこか懐かしい慎ましい生活とそこに暮らす温かい人々・・・

 

おそらく、今の皆様にとって、とても価値のあるお時間、

「自分の見つめ直し」「人生の振り返り」の旅となることでしょう。

 

 

せせらぎにこゑ磨かれて初河鹿

 

石橋の匠の技や風光る

 

青き踏む大地の声を聞きながら

 

惜春の石橋ほのと日の温み

 

上流へ魚影一瞬夏来る

 

一章を閉ぢたる如く花は葉に

 

力秘めたるぼうたんの蕾かな

 

水音へ消えてしまいし糸蜻蛉   

 

地震歪みせし北窓を開きけり   

 

糸柳肩の力を抜いてをり     

   

春愁を流るる水に乗せにけり   

   

ゆきずりの雨の茅の輪を潜りけり

 

故郷に似し麦秋の美し郷     

   

囀や寡黙貫く夫に添ふ      

   

笑ひ声とは春風に乗りやすし   

   

青空にのびよ伸びよと穂麦かな  

   

迷ひつつ前へ前へと蜷すすむ   

   

春あさき奥の院への行者道    

   

霧流れ峡動き出す緑川      

   

用水の群れる小魚麦青む     

   

水の郷桜大樹の見守りて     

   

濁流に踏んばる木橋走り梅雨 

 

滝仰ぎ声まで濡れてをりにけり

 

春の海ゆるりゆるりととびの鳴く

 

決断はいつもゆつくり竹の秋

 

石橋の称へてをりぬ山桜

 

抱き上ぐる子の手に花の触るるまで

 

龍神話かすみも怪し御船川

 

石橋のアーチなぞりて燕来る  

 

木蓮に夕日眩しき別れかな

 

暮れなづむいで湯の宿に初音きく

 

山並の果てはむらさき鳥帰る

 

石積みの石工の技や橋涼し

 

生き直す力漲り蘖ゆる

 

鮎の子の光となりて溯る

 

帳場の灯瀬音に揺らぐ鮎の茶屋

 

野遊びの子らは疲るること知らず

 

一閃の翡翠水面を切り裂けり

 

若菜つむひかりの雫したたらせ

 

七滝の杜に河鹿を聞く夕べ

 

稲実る通潤橋は水の道

 

甘茶仏一杓ごとにかがやきぬ

 

布田翁の治水の堰や藤の波